中日ドラゴンズ応援歌問題に一言。「お前」で何が悪いの?期待や愛情を感じないのか!?

最近中日ドラゴンズの応援歌の一つ「サウスポー」が自粛されたらしい。
どうも中日球団の方から応援団側に不適切な文言があったと自粛を求めたようだ。

「サウスポー」の歌詞の中に「お前が打たなきゃ誰が打つ」のうちの「お前」が問題視されたのだ。だが何が悪いのか?むしろ期待や愛情を感じるだろう。それにプロスポーツは勝ってナンボ。お嬢様的にチマチマ大人しくキレイにやってたら勝てない。だからこそ選手もサポーターも熱くなって取り組むもの。もしサポーターや応援団が応援のチャントや歌詞で敬語を使ったら気持ち悪いし、士気が低下するじゃないか。

だがその「お前」禁止の発端は、何と与田剛監督だ。
どうやら本人曰く「教育上良くない」とのこと。むしろ「野球界の現場の人間の中には『お前』より名前の方がいいと思ってる人が多い。応援を自粛しろとか、やめてほしいとは言ってない。応援団をリスペクトしてるし、否定しているわけではない」とのことだが、これは言い訳じゃないのか?
実は「他球団でも野球界の現場の人間は『お前』より名前がいいと思っている人が多い」との発言には球界内からも数多くの異論が出ている。セ・リーグの某球団関係者によると、
「監督という立場にある人が応援歌にクレームをつけたケースなんて過去に聞いたことがない。ファンの人たちが一生懸命になって応援してくれていることを考えれば、歌詞がどうこうなんて思うはずはなく感謝の念しか浮かばないはず。」
そりゃそうだ。選手たちはチームとはいえ個人事業主。みんな自分の生活がかかっているから、細かいニュアンスなどにとらわれている場合じゃない。
それなのに球団側は与田監督の要望をあっさり受け入れ、応援団に自粛を要請してしまった。そして応援団側もあっさり承諾。そして世間では「言葉狩りだ」と炎上。

ただこの騒動の背景には、2002年からの応援団問題があるようだ。
暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律(暴対法)を受け、球界が本格的に「応援団のクリーン化」に動きだしたのが02年のこと。プロ野球12球団は球場から暴力団構成員ら、いわゆる「反社会的勢力」の徹底排除を目指した。
その中で問題視されたのが中日の応援団。今では「反社」は一掃されて12球団いずれもクリーンな応援団になったが、中日の場合はまだ抜け切れてない部分もあったようだ。つまり中日球団と応援団の関係はクリーンに見えても健全な関係ではないとも報じられている。

中日の場合、応援団が完全に球団の言いなりになってしまっている。応援団はファンの代弁者であるべきで、球団とファンをつなぐ役目を担うべき。球団から歌詞の変更を要請されたら、まず聞くべきはファンの意見。ただ、現在の応援団は球団の言うことを聞かないと球場から排除されることになっており、球団の許可をもらわないと、メディアにコメントすることもできない。健全な関係ではないとというのは、こういうことだ。

ただ球場に来ているファンの声を聞く必要はあるだろう。ある時にアンケートを取って、その結果を球団に伝えるべきだ。そうすれば普通ならファンの興味を引くようなプロジェクトを考えるはずだし、それが負けても集客できる土壌になる。中日球団も与田監督も今こそ目を覚ますべきだろう。少なくとも昨年からの松坂大輔ブームで集客できているなら、どうすれば集客できるかは心得ているのだから。

ちなみにサッカーJリーグでは、多少過激な応援歌くらいで誰もナーバスにはならない。2015年頃には、当時J2で戦っていたギラヴァンツ北九州のサポーターのチャントの一つ「ぶちくらせ北九州!」が問題視されたことがあったが、それとて全国的ニュースにはならなかった。J2以下のカテゴリはメディアの注目度が低いが、それでも他チームのサポーターから問題視された形跡はなかった。

「ぶちくらせ」は一般的には「倒す」「ぼこぼこに殴る」という意味合いで使われている。同時に「きさん、くらすぞ」という言葉もあるが、これは「もう可愛くて可愛くて、食べちゃいたいくらいだ」という意味だ。
つまり北九州サポーターが試合中に「ぶちくらせ」というのは恫喝や暴力ではなく、対戦相手に対するリスペクトの意味合いで使ってるのだ。特に同じ福岡県のアビスパ福岡との福岡ダービーはこれを楽しみにしている福岡サポーターもいるくらい。それでも15年秋に「ぶちくらせ」を連呼したサポーター数人がクラブ側より「不適切表現」と判断され、サポーターグループに使用禁止を求め、最終的には無期限入場禁止を言い渡された。

つまらない。この程度で目くじら立てる必要があるのか?ちなみに北九州は翌16年には負傷者続出もあったが、成績が振るわずJ3に降格。そして今年3年目のJ3で埋没している。やはり「ぶちくらせ」チャントはJ2で強かった頃の北九州を支えていたのだ。当時のフロントは反省すべきではないだろうか。

こうした応援歌・チャントの規制は、戦っているチームの士気低下につながる。「ぶちくらせ」規制された北九州はJ3で3年ももがいている。中日も応援規制後、最近の首位巨人との3連戦で3連敗し、もう自力優勝の可能性が消えた。やはり過激なくらいの応援歌・チャントはスタジアムを盛り上げ、チームの力になる。鹿島や浦和が毎年強いのはこうした迫力ある応援も影響している。

ただ歌やチャントと違って、ナチスヒトラー旗や旭日旗はダメだ。国際的に問題視されているし、チャントや歌と違って視覚的に訴えるからだ。特に今の日本は参院選を控えているだけに、旭日旗は戦前史を知らない有権者に悪影響を与える。派手で過激な応援は視覚化されず、国際基準に引っかからない範囲で楽しめばいい。

この記事へのコメント