広島カープ、平均年俸11位での連覇はすばらしい!金満化したJリーグも学ぶべきところがあるのでは?

広島カープが2017年もセ・リーグで優勝し、連覇を成し遂げた。最近のプロ野球では連覇となると資金力豊富な巨人とソフトバンク以外は無理と思われ、しかも広島は今年12チームの日本人選手の平均年俸は11番目と下から2番目なだけにこの連覇は非常に価値のあるものだ。

思えば今年の広島はレジェンド黒田博樹が引退し、さらに野村祐輔と左右のエースとされた昨季沢村賞のジョンソンが開幕直後に離脱したため、投手陣崩壊が囁かれ、もはや連覇は絶望的とみられた。確かに過去優勝翌年に投手陣が低迷したチームの連覇は記憶にない。だが、その窮地において、2年目の岡田明丈と3年目の薮田和樹が穴埋め以上の活躍を見せた。また、新人王を獲得した1年目以来の本格的な先発ローテ復帰で開幕から自身7連勝を記録した大瀬良大地、開幕当初は先発ローテに入り、交流戦から配置転換でリリーフに回り、ロングリリーフなど存在感を見せた九里亜蓮、高卒4年目で初の1軍登板を果たし、シーズン途中から先発ローテ入りも果たして4勝を挙げた中村祐太ら、若手投手が先発陣を支え、黒田ロスどころか、世代交代もうまくいった印象だ。

こうした世代交代の背景には、親会社を持たない、資金力不足の地方球団という宿命がある。有力選手獲得においては毎年巨人やソフトバンクあたりに先を越され、たまにドラフト下位で獲得した中で隠し玉のようなタレントがいればそこにすがるしかない。そして何より猛練習が生命線だ。長く低迷が続いていただけに時代錯誤と揶揄されることが多かったが、それでも選手の成長のためにブレずにこのやり方を続けた。その伝統で山本浩二、衣笠祥雄、高橋慶彦、正田耕三、江藤智、金本知憲、近年では鈴木誠也などのタレントが台頭したのだ。投手陣にしても先述したメンバー以前には北別府学、大野豊、津田恒実、黒田博樹などもいる。

ただスカウトも侮れない。資金力不足なチームではあるが、かつての連覇時の監督古葉竹識氏をして「広島にはスカウトの才がある。そして、鍛え上げることを大事にしていた」とのことだ。さらに松田元オーナーが年代別選手表というものを考案し、スタッフたちは新人発掘・ドラフトで大いに活用した。そうして入団時は無名な選手で多少時間はかかっても、故障者が出た時に台頭したり、元々地力や素質がありながら欠陥も抱えていた選手でも、2軍スタッフの情熱とガマンで課題を克服し、今回の連覇に貢献するようになったのだ。

しかも今年のカープには、長年の「痛い」を口にしてはいけないという暗黙の了解もなくなったようだ。これまで特に野球界ではたとえケガを抱えていても無理をするケースが多く、特に投手は若くしてつぶれるケースも見られたが、現在の緒方孝市監督の体制では、ケガについては細かい報告を義務付けるようになった。そしてけが人は回復に集中し、選手によっては早めの交代で休ませながら安定稼働できるように提案するなど、入念なコンディショニングによって力を発揮させることができた。猛練習が伝統だが、こうした気配りや理詰めなやり方を導入したのも心身両面において選手たちにやりやすく、勝てるチームとしての好循環になっているといえよう。

一方でサッカーJリーグは最近何かと金満化が目立ち、J1においては、7月までは10位くらいまでが数字の上では優勝の可能性があったはずなのに、残り8試合の時点でもはや鹿島が独走、2位川崎とは勝ち点6差も開いてしまっている。大型補強をして開幕戦で鹿島を倒して期待されたはずのFC東京に至っては鹿島とは勝ち点22差で10位とふがいない。結局今年はここまでの趨勢を見ると、上位陣のほとんどは資金力豊富、降格争いの方は広島以外はほぼ資金力不足で、せっかくパフォームマネーでリーグ全体が潤ったはずなのに資金力だけで明暗が分かれてしまっている。

もちろんJリーグの中でも、大岩剛監督就任後に本来のレギュラーでさえもベンチに回ることが珍しくなくなったほど競争原理が活発化した鹿島や世代交代がうまく進んでいる柏あたりは、ある意味カープみたいに評価に値するが、鹿島や柏は野球のカープとは違って金持ちチーム。しかもJリーグはプロ野球とは違って降格制度があるから資金力不足、あるいは毎年残留争いするチームだと余裕はないのだろう。

ただせっかくパフォームマネーが手に入って財政面が潤ったというなら、やはり特定の強豪だけより強くするビッグクラブ志向よりも、資金力不足のチームによりチャンスを与えてリーグ全体の底上げを図る方がいいのではないか。そもそも近年カープ人気の影響で、野球人気が再び高まったのも、やはり長年苦労した末に強くなって、魅力的な選手が台頭したからだ。いつまでも巨人と阪神、ソフトバンクくらいしかチャンスがない状態が続いていたら、もうプロ野球なんて東京ドーム以外はどこも閑古鳥が鳴いていたはずだ。やはり一強とかビッグクラブ至上主義よりも下剋上・均衡の方が盛り上がるというもの。また、最近はマシな状態になったものの神戸のポドルスキ人気も本来なら不要なもの。今まで優勝経験のないチームであれば、J経験者の外国人か、伸びしろに期待できる身体能力重視の外国人を獲得する方が明らかにリーズナブルで競争原理も低下せずに済む。下手に欧州のエリート一直線みたいなスター外国人獲得してもJリーグでは気候・文化、あるいは戦術面など違和感がありすぎてブレーキになることが多々あったはず。カープは連覇の期間中外国人選手も決して有名ではなかったはず。外国人選手獲得にしてももう商業含みでビッグネーム獲得より、もっと実戦面を考えるべきではないか。

いずれにしてもカープの連覇によって、Jリーグにも学ぶべきところはあると感じた。競争原理、実戦に即したスカウト、ブレずに若手を育てることなど・・・。育成については降格制度があるため、一部の金持ちチーム以外は目を向けたくても無理といいたいのだろうが、J2に降格してもやり方さえ正しければすぐにJ1復帰は果たせるし、J2にいる間だからこそ新しい挑戦もできる。現に今年のJ2ではスペイン人の名将が就任した徳島と東京VがJ1顔負けの戦いを演じているではないか。一方で何でもカネ任せの名古屋は早くもプレーオフすら危うくなっている。つまりJ2で戦うことになった場合、潔くやり方を見直し、長期戦略で着実なチーム作りをすればいいのだ。主力を強奪されてもブレない姿勢で続ければいい。
今回も言わせてもらうが、スポーツはカネじゃないんだよ!村井満チェアマンもACLでJクラブが優勝するためならば、参戦してない他チームなんて知ったこっちゃないとか、ビッグクラブ志向などの金満体質的な考え方を改めた方がいい。Jクラブも安易な大物外国人獲得に突き進む前に、今回のカープ連覇から何かを感じて学び直し、今まで以上に情熱をもって選手育成、さらにクラブ運営してほしいものだ。もちろん下位チームは上位の金満クラブと試合する際、気持ちだけでも負けず勇敢に立ち向かってほしい。

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この記事へのコメント

レレレ
2017年09月20日 19:59
村井チェアマンはACLでJリーグのクラブを不正や八百長してでも優勝させようとする人だからカープのやり方とか哲学を理解できないのでは?むしろパフォームマネーでさらなる不正が予想できます。ここまでJリーグが金満化するくらいならプロ野球の方がまだまともで安心して見られますね。

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