広島カープ25年ぶりリーグ優勝おめでとう!やはり下位チームによる下克上は面白い!

もう先日のことだが、2016年プロ野球のセ・リーグは広島カープが25年ぶりに優勝。楽天イーグルスが参入して現行の12球団になってからもっとも優勝から遠ざかっていたチームだけに日本社会全体にとっても非常にセンセーショナルな出来事だったといえよう。私もさすがに今年の広島カープは本当によく頑張ったと思う。にわかファンが跋扈するくらいだから、プロ野球に無関心な人々でも大いに感動したはずだ。

それにしても広島カープというチームは本当に創立してからずっと苦労続きだった。1950年から球界に参入、当時の8チームの中で勝率3割にも届かないダントツ最下位からのスタート。さらには給料の遅配問題、それに伴って一時合併もあったものの、すぐに合併は撤回。1952年にはチーム数が奇数になった影響で、下位チーム整理の意味を込めて勝率3割以下のチームには処罰を下す取り決めがなされた。同年は終盤の奮闘で勝率3割はクリアして処罰は回避。
その後も相変わらずの戦力不足ゆえの苦戦が慢性的に続き、財政難もあり、市民たちによって募金される、いわゆる樽募金が始まり、2004年球界再編時には球団の合併・買収、下手すると消滅の噂も絶えない中でも市民、さらには政財界まで動き、現代に至ったほどだ。

今思えば2004年球界再編騒動がターニングポイントといえよう。
広島は1991年リーグ優勝を最後に優勝どころかAクラス確保も厳しくなり、巨人戦でも空席が見られるくらい不人気と揶揄されていた。それでも球界再編の際には先述したように市民、さらには政財界が動きを見せたのだが、これが2009年に誕生し、現在使用されている「マツダスタジアム」創立につながった。

新スタジアムはアメリカのボールパークを参考にしただけに、それまでの日本のスポーツスタジアムとしては観客目線に立った色々な趣向が施され、斬新さが感じられた。随時変化する企画・コーナーで来場者に勝敗だけではない満足度を高め、リピーターも増えていった。それが高じて2013年くらいにはカープ女子ブームまで発生。最初は勝敗度外視の興業優先という声もあったが、集客面についてはもはや侮れないレベルになったといえる。

こうなると肝心の成績面が問われてきたが、2014年まではなかなか巨人の連覇を止めるなんてありえないほど水をあけられていたが、同年オフに大リーグで活躍していた黒田博樹が年俸20%と大幅ダウンで男気復帰すると2015年にはチームの雰囲気もがらっと変わった。セ・リーグ4連覇を狙っていた巨人相手には15勝10敗と珍しく勝ち越し、巨人の連覇阻止にもつながり、苦手意識もとりあえず克服できたようだ。黒田にしても11勝8敗、防御率2.55とベテラン健在と呼べるほどの成績を残した。今年は対巨人戦11勝12敗とやや負け越している(9/12時点)が、東京ドームでの巨人戦で胴上げを決めただけにやはりかつての苦手意識や負け犬根性は払拭されたのではないか。また肝心の黒田は復帰から2年連続での2桁勝利が期待されていた(9勝8敗)中で、クライマックスシリーズ(CS)を見据えて体調管理のためあえて登録抹消することになったのは残念ではあるが、一方で日本シリーズ出場並びに優勝を目指すその姿勢には感服する。

こうなると気になるのがCS。言うまでもなく過去には3位だったチームが勝ち上がり日本一にまでなったことがある。しかも理論上は勝率5割以下でも3位になれば日本シリーズを制し日本一になることも可能ということでたびたび議論されてきた。それだけにもし今回四半世紀ぶりの歓喜に沸いた広島がCSで敗退した場合、まともな神経を持つ人々ならば釈然とせず、昨年のJリーグチャンピオンシップでG大阪が年間リーグ勝ち点で11ポイントも上にあたる広島に勝った場合と同じような理不尽さを感じるだろう。そして野球人気も再び低迷することが予想される。CSについては、首位とのゲーム差次第で首位側に1勝のアドバンテージを与える、あるいは3位チームが大きくゲーム差が離れた場合は3位は出場を認めないなどの提案も見られるが、今年の広島の結果に関わらず来年からCSはなくしてほしい。あれだけ弱くて5年前までは女子のファンによるブームなんて考えられなかったチームがやっとの思いで日本一にまでたどりつこうと必死に頑張っているのだから、それを踏みにじるようなマネ自体やめるべきなのだ。

また今回のCSでは、格差や理不尽が当たり前と考えがちな日本の文化・価値観からして、おそらく巨人の捲土重来を願うファン、中でも政財界の声が根強く見られそうだが、私はやはり弱者が強者を必死のやりくりで倒し、勝ち名乗りを上げるのがドラマチックで面白いと思う。特に最近は政治では自民党一強という状況下での国民無視政策(強引な円安・金融緩和など)による横暴さや、フィギュアスケートでの羽生結弦の毎度お馴染みの順調すぎる優勝ぶりを見て何か納得できないと感じるようになった。いつも勝者が同じ顔ぶれではつまらないし、競争原理も低下するだけではないか。Jリーグでも近年はチームへの分配金などで上位と下位で大きく格差をつけようという動きが見られるので最近は興味が薄れてきた。そんな状況下だからこそ、今回の広島優勝は胸がスカっとしたし、CSなる理不尽な障害物があっても勢いと勇気で乗り切ってほしい。そして日本全国の野球ファン、いや野球に興味がなくとも一人でも多くの国民がCS不要・反対論を唱えるようになればプロ野球は今後人気・価値をより高められるのではないか。同時にお金で優勝を買うなんて許せないという風潮が芽生え、Jリーグの上層部も近年の上位と下位の格差を広げようという考え方を改めるのが理想的だと思う。今年は好調だが、過去には毎年残留争いのキングといわれた大宮だって要所で浦和や鹿島など上位陣を破ることでリーグを盛り上げてくれたのだから。

とにかく今回の広島カープ優勝はおめでたいと思うと同時にいろいろ考えさせられた部分もあると思う。繰り返すようだが、理不尽さを感じてもCSだけはぜひ制覇してほしい。

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この記事へのコメント

Ketaro
2016年09月13日 18:16
今年は広島カープが優勝して本当によかったし、野球界においても日本社会においても有意義に感じます。どんなに弱いチームでも地道に努力、さらに工夫もすれば優勝できることもあるし、金で優勝を買うことがどれだけ虚しく汚いかを痛感した人は多いはず。少なくとも理不尽さを感じるクライマックスシリーズでは敗退しないでほしい。

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